排水をきれいに

食品製造と排水

飲食店や食品加工会社では家庭に比べ、多くの油脂を含む水が排出されています。油脂を大量に含む排水をそのまま河川や海などに流すと、水質汚濁に繋がり環境に悪影響をおよぼします。そのため、事業者は排水を河川などへ放出できる水質になるまで、時間とコストをかけて浄化しています。このような排水処理には、排水に浮いた油脂を取り除くグリーストラップや、微生物を利用する活性汚泥法の利用が一般的です。

活性汚泥法による油脂処理のしくみ

リパーゼによる効率化

活性汚泥法による処理では、排水に含まれる油脂は微生物のエサとなり、水と二酸化炭素に分解されます。しかし、油脂が多すぎると微生物による処理が追いつきません。そこで、リパーゼの出番です。リパーゼは油脂を脂肪酸とグリセリンに分解します。この状態だと水と混ざりやすくなるうえ、微生物が食べやすい形となるため、処理がスムーズに進みます。さらに、リパーゼの利用は

  1. 維持管理の簡便化
  2. 浄化の際に発生する廃棄物の削減、処分コストの削減
  3. 悪臭や害虫発生の予防

などの効果も期待できます。

リパーゼを使った油脂処理の効率化

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